№7 相続方法の決定方法(単純承認や限定承認、相続放棄)を徹底解説!

query_builder 2025/04/14
相続手続き(基本・相続後すぐ) 相続手続き(税務署・裁判所)
№7 相続方法の決定方法(単純承認や限定承認、相続放棄)を徹底解説!

相続が発生すると、多くの方が悩むのが「どの相続方法を選ぶべきか」という問題です。何も考えずに手続きを進めてしまうと、大きな損失やトラブルを抱える可能性もあります。

そこで今回は、「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3つの相続方法について、それぞれの違いや選択のポイントをわかりやすく解説します。

後悔のない相続を実現するために、ぜひご参考になさってください。



<相続方法の決定方法>における手続きのポイント

いつまで

3カ月以内

どこで

法定相続人との間で


1.相続方法を間違えると損をする?

相続というと「資産を受け取るもの」というイメージがありますが、実際は負債(借金)も引き継ぐ可能性があります。そのため、相続方法を誤ると、多額の借金を背負うことになりかねません。

 

相続方法には下表の通り、「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3種類があります。

 

相続方法

内容

向いているケース

単純承認

財産も借金もすべて相続する

資産が多く、負債がほとんどない場合

限定承認

相続した財産の範囲内で負債を引き継ぐ

財産と借金のバランスが不明な場合

相続放棄

一切の権利・義務を放棄し、相続人ではなくなる

借金が多くてマイナス資産の可能性が高い場合

 

このように、「単純承認」「限定承認」「相続放棄」のそれぞれに向いているケースが異なるため、間違った選択をすると損をする可能性があります。

 

また、相続財産を正しく把握せずに単純承認してしまうと、「実は借金の方が多かった」というケースも少なくありません。トラブルを防ぐためには、事前にしっかりと準備し、相続方法を慎重に選ぶ必要があります


2.相続方法を決める前に確認すべきポイント

相続方法は一度決定すると原則として変更できません。そのため、以下の点を確認することが重要です。

(1)相続財産の全容を把握する


相続財産には、次のようにプラスの財産とマイナスの財産があります。

 

預貯金や不動産、株式などのプラスの財産

借金やローン、未払い金などのマイナスの財産

 

これらの相続財産をリスト化し、プラス・マイナスのバランスをチェックしましょう。金融機関への照会や、固定資産税の課税明細なども活用すると正確な把握が可能です。

(2)相続の選択期限は3ヶ月!早めの判断が必要

①「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の選択期限

 

3つの選択肢を検討するための熟慮期間として3ヶ月間の猶予期限が与えられます。そのため、相続方法は「相続開始を知った日から3ヶ月以内」に選択する必要があります。

 

②3ヶ月を過ぎると単純承認になってしまうリスク

 

3ヶ月以内に何も手続きをしなかった場合、自動的に「単純承認」を選択したものとみなされます。つまり、借金があることを後から知っても、「相続放棄」や「限定承認」はできなくなるのです。

(3)家族・親族との話し合いが必須

遺産分割は単独で進めることは難しく、兄弟や親族と方針を共有し、同意を得る必要があります。この話し合いを怠ると、後のトラブルにつながる可能性がありま

(4)「もめる相続」と「もめない相続」の違い

「もめる相続」と「もめない相続」は次の点で異なります。

もめる相続:財産の内訳が不明瞭、相続人の関係性が悪い、情報共有が不十分

もめない相続:相続財産が明確、事前に話し合いがされている、専門家が介入している

3.単純承認とは?メリット・デメリットと手続きの流れを解説

単純承認は最も一般的な相続方法ですが、選ぶ際には注意も必要です。

(1)単純承認の概要

すべての権利と義務をそのまま相続する方法です。財産も借金も無条件で受け継ぎます。

(2)単純承認のメリット

手続きが簡単で早く済む

財産が確実に相続できる

他の相続人と足並みをそろえやすい

(3)単純承認のデメリットと注意点

借金や保証債務も引き継ぐ

限定承認や相続放棄は後からできない

相続財産の調査を怠ると損をする可能性

(4)単純承認の具体的な手続きの流れ

財産調査を行う

②特別な申述は不要(自動的に単純承認とみなされる)

③相続登記や名義変更などの手続きを行う


4.限定承認とは?メリット・デメリットと手続きの流れを解説

限定承認を選択する場合には、以下のようにメリットだけでなくデメリットもあるため注意が必要です。

(1)限定承認の概要

限定承認とは、「相続によって得た財産の範囲内でのみ債務を弁済する」という条件付きの相続方法です。プラスの財産を超える借金があった場合でも、自分の財産で補填する必要がなくなることから、負債の総額が不明な場合に有効です。

(2)限定承認のメリット

借金が財産を超えても、自己資産で支払う義務がない

プラスの財産が残れば、それを相続できる

相続放棄よりも柔軟な対応が可能

(3)限定承認のデメリットと注意点

相続人全員が共同で手続きする必要がある

手続きが煩雑で専門家のサポートが必要なことも

債権者への公告などが必要

(4)限定承認の具体的な手続きの流れ

財産調査を行う

②相続人全員で協議

③家庭裁判所に「限定承認の申述書」を提出

④債権者に対する公告・催告

⑤債務弁済の手続き

⑥残った財産があれば相続人に分配される

⑦相続登記や名義変更などの手続きを行う

5.相続放棄とは?メリット・デメリットと手続きの流れを解説

相続放棄を選択する場合にも、以下のようにメリットだけでなくデメリットもあるため注意が必要です。


(1)相続放棄の概要

 

相続放棄は、相続そのものを辞退する手続きです。特に借金が多い場合に有効です。

相続放棄をすると、その人は「初めから相続人でなかった」とみなされ、財産も借金も一切引き継がなくなります。


(2)相続放棄のメリット

借金を完全に免れることができる

将来のトラブルを避けられる

手続きが比較的簡易

(3)相続放棄のデメリットと注意点

財産も一切受け取れなくなる

他の相続人に負債が回る可能性がある

期限を過ぎると放棄できない

(4)相続放棄の手続きの流れ

①財産状況を調査

②家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出(3ヶ月以内)

③裁判所の受理を待つ

④受理通知書が届いたら、各債権者・関係機関に通知

6.どの相続方法を選ぶべきか?ケース別の最適な選択肢

実際にどの相続方法を選べばよいのかは、状況によって異なります。以下に代表的なケースを示します。

 

①資産が多く、借金がない場合

単純承認が最適です。遺産をすべて相続できるので、メリットが大きいです。

 

②財産も負債もあるが、負債の全貌が不明な場合

限定承認が最適です。負債が財産を上回った場合の最悪のリスクを回避しながら、財産も受け取れる可能性があります。

 

③借金が多い場合

相続放棄が無難です。負債が明らかに資産を上回る場合は、速やかに放棄することで損失を防げます。

 

これらを表に整理すると次のようになります。

状況

おすすめの相続方法

理由

資産が多く借金なし

単純承認

財産をすべて相続可能

財産と負債のバランス不明

限定承認

財産の範囲でのみ負債を負う

借金が明らかに多い

相続放棄

借金を一切引き継がずに済む


それでも、判断に迷った場合には次のように対処します。

✓財産の調査を徹底する

✓税理士や弁護士などの専門家に相談することが最も確実です

7.相続方法の選択を間違えるとトラブルになる!

相続は法律が関わる複雑な手続きです。選択を誤ると、重大な問題に発展することもあります。

(1)相続後に「知らない借金」が発覚するケース

相続を単純承認した後に、被相続人の知られていなかった借金が判明することがあります。すでに単純承認していると、その借金についても単純承認をした相続人は返済義務を負うこととなります。

(2)相続放棄をしないと親族が借金を背負うリスク

被相続人に借金がある場合、相続放棄をしなければ、相続人はその借金を返済する義務も相続することとなります。

また、法定相続人が相続放棄を行った場合に、次順位の相続人(兄弟姉妹など)に返済義務が移ることもあるため、家族全体での検討が必要です。

(3)相続トラブルを回避するためのポイント

財産と負債の正確な把握

期限内の判断と手続き

可能であれば遺言書の確認

家族間での十分な話し合い

専門家への相談

8.相続方法の決定に関するよくある質問(FAQ)

相続方法の決定に関して、よくある質問とその回答を3つご紹介します。

(1)3ヶ月を過ぎてしまったらどうなる?

原則として単純承認したものとみなされます。ただし、やむを得ない理由がある場合には、家庭裁判所に申し立てることで認められることもあります。

(2)兄弟と意見が割れた場合はどうする?

相続放棄は個人単位で判断可能ですが、限定承認は相続人全員の合意が必要です。話し合いが困難な場合は、弁護士や税理士など専門家に助言をもらうことをおすすめします。

(3)相続放棄をしたのに督促状が届いてしまった

家庭裁判所の相続放棄受理通知書を提示することで対応可能です。放棄の情報が債権者に届いていない場合もあるため、自ら通知することが大切です。

9.相続の基本の手続き

相続の基本の手続きには、他にも「遺言書の検認と開封」や「相続人の調査と確定」、「相続財産の調査と確定」等があります。

 

相続の基本の手続きについての詳細は、以下のLink先をご参照ください。

 

「遺言書の検認と開封」に関する記事はこちら:

・・・・・

 

「相続人の調査と確定」に関する記事はこちら:

・・・・・

10.まとめ

以上今回は、「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3つの相続方法について、それぞれの違いや選択のポイントをわかりやすく解説いたしました。

 

相続方法を選ぶ際の重要なポイントは次の4点です。

 

①相続方法は「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3種類

選択の期限は3ヶ月以内

③財産調査と家族の話し合いが不可欠

④迷ったら専門家に相談することが最善策

 

判断に迷った場合、または手続きに不安がある場合には、「江東相続あんしんサポートセンター」にお気軽にご相談ください。

正しい判断を下すことで、後悔のない相続が可能になります。

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江東相続あんしん手続きサポート

住所:東京都江東区越中島1-3-1 111

電話番号:03-6824-7701

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